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暑かった夏が終わり、秋の余韻にひたることなく、急に冬の季節となりました。
冬というと乾燥の季節、手足がかさかさになり、ひどい場合は、衣服に乾燥した肌がふれるだけでひりひりしますよね。
なぜ肌は乾燥するの?
女性の肌はあぶら性肌、ふつう肌、荒れ性肌などと俗に呼ばれるように、乾燥しやすい肌とそうでない肌とがあります。乾燥しやすいのは、アトピー体質の方と老人の肌です。
乾燥しやすいわけを、皮膚の構造、特に、皮膚の乾燥に関係している因子について簡単に説明しましょう。
皮膚の構造
皮膚は、外界から細菌やウイルスなどが体内に入らないように防いでいる器官です。細菌という敵軍と第一線で対峙しているのが、角質層と呼ばれる皮膚の最外層で、ここの細胞の核はすでに消失していますが、いろいろな酵素作用を働かせて細菌やウイルスあるいは単純化学物質の進入を防いでいます。
皮脂の働き
角質層の細胞は、10数層から50〜60層に及ぶ細胞がレンガ塀状に重なり合っていて、細胞と細胞の隙間は細胞間脂質とアミノ酸、ウロカニン酸、タンパク質などの保湿因子がサンドイッチ状につまっています。アミノ酸、ウロカニン酸、タンパク質は水を分子の中にとりこんでいます。このような水を結合水と呼びます。肌をしっとりと保つためにはなくてはならない水です。細胞間脂質などの油のお陰で結合水は蒸発しにくいのです。
乾燥の原因
アトピー体質の方は、角質層の細胞間脂質や保湿因子の量が正常の方よりも少ないのです。従って、脱脂作用の強力なボディーシャンプーや石鹸を使うと、角質層の脂質と保湿因子が失われやすく、また、失われた脂質と保湿因子を補う能力が低いために、冬季などの空気が乾燥した状態では角質層の水分が非常に少ない、乾燥した状態になるのです。
お風呂の入り方
日本人が入浴好きなのは、日本の高温多湿の環境と関係があります。汗をたくさんかくと汗の塩分が皮膚の表面に残り、水分を皮膚表面にひきつけますので湿度が高いと皮膚表面はなかなか乾燥しません。じくじく湿った皮膚表面は、気持ちが悪いだけでなく黄色ブドウ球菌などの細菌が繁殖しやすい場所でもあるのです。入浴は皮膚表面を清潔にするばかりでなく血液循環を良くし精神の緊張からも解放します。
特にアトピー性皮膚炎の方の皮膚表面に黄色ブドウ球菌、時にはMRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)がたくさんついていますので、お風呂に入りこのような有害な細菌を洗い流しましょう。
からだの洗い方
角質層は10数層の細胞が重なり合っていますので、お風呂に入りこすればこするほどアカ(角質層)はとれます。そして、表面の汚れ、細菌などはスポンジかタオルにつけた石鹸、ボディシャンプーで1回洗えば取り除くことができます。皮膚炎のある人はお風呂よりもシャワーの方がよいでしょう。患部はスポンジにつけた濯ぎ落ちの良い石鹸で、軽く洗い流しましょう。
シャワーとお風呂
入浴は皮膚を清潔にすること以外に精神の緊張をほぐしてリラックスさせる面がありますので日常生活に大事なことかと思います。皮膚を清潔に保つ目的だけでしたら、夏場であれば、スポンジにボディシャンプーをつけてシャワーで軽く洗い流す、そして汗をかいたらそのたびにシャワーを浴びるのがよいでしょう。アトピー体質の方は汗が刺激して皮膚炎が悪化することがありますので、汗をかいたらすぐに洗い流すようにした方がよいでしょう。
入浴剤について
お風呂に入れる入浴剤には様々な物が市販されています。大別すると、

a)気分が爽快になる香料入りの物
b)薬物の作用を期待した物
c)保湿作用のある物  に分けられます。

b)の入浴剤に含まれている薬物が皮膚炎のある皮膚から身体の中に吸収されて作用を発揮する効能性は否定できませんが、稀でしょう。もしそのような効果を期待するのであれば内服した方が効果は確実と思われます。そういう意味で、入浴剤の効果として期待できるのはa)とc)です。
入浴剤の用法
石鹸やボディシャンプーは、皮膚表面の汚れ、細菌、特にアトピー性皮膚炎の場合、ブドウ球菌を取り除くのに有効ですが、その反面ね角質層細胞間の脂質と保湿因子を取り除く欠点があります。特に乾燥肌、アトピー性皮膚炎の場合、この欠点は大きくなります。これを補うためにも保湿作用のある入浴剤は理想的です。
乾燥によいのはこんな入浴剤
入浴剤として必要最低条件は刺激のないことです。正常の皮膚では浸透性が低くて、多少刺激があっても問題となりにくいのですが、皮膚炎があって正常角質層が形成されていないと浸透性は5,6倍から10倍以上にもなります。少しでも刺激性があれば皮膚炎をかえって悪化させます。入浴剤は目的に応じていろいろな種類があっても良いですが、乾燥肌によいのは保湿作用のある入浴剤で、入浴後のかゆみがとれる利点があります。
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